2010年2月28日日曜日

アフガニスタン訪問について

 朝日新聞に思いがけず、私が「日本人旅行者」として記事になってしまった。少し誤解を招きそうなので、事情を記しておく。「旅行者」と言えば、本当に物見遊山気分で気楽にアフガンに来たと思われるかもしれない。私のこれまでの経歴や活動を知らなければ、そう取られても仕方がない。しかし私は紛争専門家として調査研究旅行に来ているのであって、他の人は決して真似をしないように。アフガニスタンは今は観光でくる国ではない。 今回私がアフガンを訪問するに当たっては、用意周到に準備したうえでのことだ。私にとって今回のアフガン訪問は二度目。三年前にNGOの関係で訪問したことがある。今回はその時のつてを頼って訪問した。 当地では現地の治安関係者を運転手兼通訳兼ガイド兼ボディーガードとして雇っている。彼の指示に従い、危険なところには近づかない。また写真の撮影も慎重に行っている。彼と一緒でなければ外出はしない。だから一日にせいぜい二時間程度外出するくらいで、滞在中のほとんどは宿屋で過ごすことにった。 私を知らない人に簡単に経歴を記しておく。 私は一応紛争研究者としては、「超二流」と自負している。とりわけテロやゲリラ戦などのLICに関しては他の追随を許さない。つまり誰もこのような金にもならない研究をする者がいないということだ。だから単なるオヤジ・バックパッカーが旅行しているわけではない。旅行者ではなくあくまで専門家の調査研究旅行だ。 三年前から紛争地観光と称して、紛争地や元紛争地をを渡り歩いている。それはこのブログを見てもらえばわかる。紛争研究者が紛争の実態を知らないでなんで紛争研究ができるだろうか。火山学者が火山の噴火を見ずに火山の研究などできるだろうか。医者が病気を見ずに治療ができるだろうか。紛争のフィールドワークの確立を目指してこれからも紛争地を行くつもりだ。 断じて冒険心で行くわけではない。紛争の実証研究が目的だ。 余談ながら現地時間2月28午前3時58分に震度3程度の地震があった。イランからアフガン、パキスタンはヒマラヤ山脈の造山運動地帯にあるためか地震が多い。カブールの山にへばりついて立っている土づくりの家は無事だろうか。

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