2010年2月23日火曜日

アフガン貢献とは


 アフガニスタンに対して日本はどのような貢献が可能か。
 間違いなく、自衛隊は送るべきではない。アフガンの現状に精通している人ほど自衛隊の派遣には反対している。それは、伊勢崎賢治氏も主張していたように、日本が軍隊を派遣していないからだ。それが、アフガンの人々が日本に大変な親近感を抱いている最大の理由といってもよい。
 逆に、派兵している国に対しては嫌悪感を懐いている。特に米軍に対する感情は憎悪といってもよい。ソ連軍もひどかったが、女、子供は殺さなかった。しかし、米軍やISAFは女、子供も殺す。だから、米軍や英軍は最悪で大嫌いだ。36歳の政府で治安関係の仕事に就いている男性の感想だ。彼から話を聞いた日に、南部の戦闘で米軍の誤爆のために民間人に犠牲が出た。テレビでは米軍の司令官が謝罪し、アフガン政府の高官が米軍に対する非難の声明を出していた。おそらく、これまで米軍やISAFが攻撃をするたびに、同じ光景が繰り返されてきたのだろう。アフガンの人々に反米感情が募るのもやむをえない。
 アフガンには中国人も韓国人も多数いる。世界中どこにでもある中華料理店はカブールではあまり見かけない。つぶれた店を一軒見た。聞くところによると、かつて、といっても、2-3年前だが、中華料理店で女性を斡旋する店があったらしく、市民の不興を買ったことが原因で中華料理店があまりないのだという。真偽のほどは定かではない。だからというわけではないが、中国人もあまり歓迎されているわけではないようだ。また韓国人も日本人ほどには歓迎されていない印象だ。派兵していることが影響しているのかもしれない。
 いずれにせよ、日本に対する親近感は絶大だ。自衛隊を送っていないことに加えて、トヨタのカローラの影響かもしれない。カローラを持つことが一種のステータスのようになっている。この日本への親近感をソフトパワーとして利用しない手はない。
 それを考えると、インド洋での給油支援を打ちきったのは失策だったかもしれない。私はアフガン特措法に基づく給油支援は憲法に違反すると考えている。ただし、憲法問題と外交政策とを切り分けて考えれば、給油支援は良い外交政策であった。というのも給油支援はアフガン国民にまったく知られない対米外交であったからである。給油支援というアフガンから遠く離れた洋上での対米支援を打ち切ったために、アフガン本土での対米支援そしてアフガン国民への支援という両立が極めて困難な外交政策を鳩山政権はとらなければならなくなってしまった。
 対米支援のためには自衛隊の派遣が求められる。一方でアフガン支援のためには自衛隊によらない支援が求められる。自衛隊によらない支援とは何か。金だけ出せばよいのか。それとも危険を覚悟で何らかの人的貢献をするのか。
 私の結論は一つ。危険を覚悟で人的貢献を果たすのだ。そのために鳩山政権は友愛部隊、憲法9条部隊を早急に編成してアフガンに送り込むべきだ。対米支援はアフガンではなく他の地域や他の政策で代替すればよい。
アフガンへの支援は直接アフガンで行うしかない。
 護憲派諸君!アフガンにいざ来たれ。憲法9条を輸出する最適の国だ。
(写真)カブール大学にて

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