2010年2月28日日曜日

アフガニスタン カブール自爆テロ概要












自爆テロの概要が分かった。 現地時間午前6時38分、市内中心部にあるアリア・ゲストハウス前で車による自爆テロが発生。同じく被害を受けた近くのハミッド・ゲストハウス前で7時7分に自爆ベストで自爆。残り二人がやはり爆発現場近くにあるパーク・レジデンス・ホテルに逃げ込み軍・警察との間で銃撃戦。3時間余り戦闘が続く。一人は射殺、一人は追い詰められて自爆。激しい銃撃戦は小一時間で終了。銃声が完全におさまったのは10時ころ。 自動車爆弾使用されたのは白のカローラ。アフガンではもっとも人気が高く、走っている車の6割、7割が同車。もっとも目立たない車が使用された。使われた火薬は高性能火薬14キロ。その威力は、衝撃波が通り抜けた商店街の左右の店のガラスがほとんどわれたことでもわかる(グーグル。ブログの写真参照)。私の部屋の窓は、自爆テロ現場から直線で約600m。窓が爆発現場に面していたために、ドンとガラス窓を思い切りたたく音とともに、窓が激しく揺れた。 標的はゲストハウス(短期長期滞在者用のまかないつき下宿のような宿)に滞在していたインド人医師。インドが支援した市内のインディラ・ガンディー病院に勤務していた。4人のインド人医師が死亡。他にイタリアの外交官やアフガンの警官を含め17人が死亡。38人が負傷。 金曜日の休日でまだインド人宿泊者が確実に宿にいる時間を狙った計画的な襲撃事件。最近インド人が狙われるようになった。そのため現在インド大使館は、日本大使館、米国大使などの主要国大使館があり、要塞化されている大使館区域外にあり、現在昼夜兼行の突貫工事で同地区に大使館の建設を急いでいる。インドが標的になる背景は、インド・パキスタン関係にある。今回の事件は、最近インドと和解の方向を示し始めたパキスタン政府に対するパキスタンのタリバンによる犯行という説。 これとは別に、現在南部で米軍をはじめ国際治安部隊による掃討作戦に対する反撃という説。米軍がタリバン掃討に成功しているとの報道を流しているが、タリバンには依然として計画的な襲撃作戦を実行する力量があることを示すための犯行という説。 いずれが正しいかは判然としない。しかし、アフガン紛争はわれわれ日本人が考えているほど単純ではない。地域レベル、国際レベルの双方で各国間の利害が複雑に錯綜し、それが時折火山の爆発のように自爆jテロとなって噴出する。 現地の受け止め方にはいささか驚いた。日本ならこれほどの死傷者が出れば連日トップニュース扱いだが、当地の英字新聞では2段目、3段目の記事扱いだ。翌日に現場を車で通ったが、いつも通りの生活が戻っていた。商店街ではわれたガラスの後片付けに忙しそうだった。

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